小児科医の毛利子来さん死去、87歳

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   子育てに関する多数の著書で親しまれた小児科医の毛利子来(もうり・たねき)さんが2017年10月26日、慢性心不全のため死去した。87歳だった。各紙が報じた。

   岡山大学医学部を卒業後、勤務医を経て、東京・原宿に小児科医院を開業。ポーランドの小児科医で、児童教育の先駆者として著名なヤヌシュ・コルチャック医師を尊敬し、1970年ごろから診察のかたわら、育児、子育てに関する啓もう書を次々と刊行。『新エミール 育児と教育について』『若い父母へのメッセージ』『赤ちゃんのいる暮らし』『幼い子のいる暮らし』など単行本の後に文庫になったものも多かった。「たぬき先生」の愛称で親しまれ、型にはまらない育児を提案して人気があり、講演などでも悩める母親たちの支持を集めた。少し上の世代の松田道雄(1908~98)さんとともに、発言する小児科医として著名だった。

   87年、『ひとりひとりのお産と育児の本』で毎日出版文化賞受賞。

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