「ノロ」にはワクチンが存在しない
東京都は感染症対策として、こまめな手洗い、二枚貝の十分な加熱調理、吐物やふん便の適切処理を挙げている。これは特に、冬季に流行するノロウイルス感染を防ぐための注意喚起といえよう。
ほとんどは経口感染で、例えばウイルスに汚染された食べ物を食べたり、感染者との接触でうつったりするほか、患者のノロウイルスが大量に含まれるふん便や吐しゃ物を処理した際に、人の手などを介して二次感染する可能性がある。激しい下痢やおう吐、腹痛を起こし、ワクチンが存在しないので治療は対処療法に限られる。
厚生労働省の発表資料によると、直近となる2015年の患者数は1万4876人で、過去5年間では2012年に次いで多かった。
子どもや高齢者は、それぞれが施設で、大人数で一緒に過ごす時間が長くなりがちだ。しかも感染すると、重症化しやすいので予防に努めたい。