中国共産党が締め出した「あの」日本メディア BBCなどと同じく入れなかったのは...

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   中国の新指導部発足後の記者会見で、習近平総書記(国家主席)は「客観的な報道を歓迎する」と述べ、一見外国メディアに友好的な姿勢を見せた。

   ただ、この記者会見からはBBCや産経新聞など中国に批判的な報道が多い海外メディアが締め出され、実際にはメディアへの敵対姿勢は健在だ。

  • 多くのメディアが記者会見から締め出された(写真は記者会見が行われた人民大会堂)
    多くのメディアが記者会見から締め出された(写真は記者会見が行われた人民大会堂)
  • 多くのメディアが記者会見から締め出された(写真は記者会見が行われた人民大会堂)

BBC、エコノミスト、FT、ガーディアン、NYT...

   2017年10月25日に行われた中国共産党中央委員会第1回総会(1中総会)で「チャイナ・セブン」と呼ばれる習近平総書記ら党最高指導部メンバー7人が選ばれ、北京の人民大会堂で記者会見した。

   ロイター通信によると、習氏は報道陣を前に

「我々は他から賞賛される必要はない。しかし、客観的な報道や建設的な提案は歓迎したい」

と述べたが、質問を受けなかった。

   ロイター通信は記者会見に入ることができたが、締め出されたメディアも多かった。中国駐在の外国メディアでつくる駐華外国記者協会(FCCC)はツイッターに発表した声明で、BBC、エコノミスト、フィナンシャルタイムズ、ガーディアン、ニューヨーク・タイムズが会見から締め出されたとした。FCCCの声明には含まれていないが、産経新聞も10月26日の朝刊で、同社記者が会見参加を拒否されたと報じている。

中国当局の対応は「報道の自由の原則を著しく侵害」

   FCCCは声明の中で、中国当局の対応を

「記者会見は中国の最高指導者に関する注目イベントで、これらの報道機関が、(指導部からの)メッセージを送るために(締め出しの対象に)選ばれたという結論を避けるのは難しい。中国当局がよしとしない報道をする記者を罰するための道具としてメディアアクセス(編注:取材源に接触できること)を利用することは、報道の自由の原則を著しく侵害している」

と非難している。

   10月25日夕方の官房長官会見では、産経新聞の記者が

「総会終了後に党指導部が記者会見を行ったが、産経新聞の記者が出席を拒否された。前回2012年の会見でも一部の米メディアが出席できなかったといわれている」

として政府の見解を求めた。菅義偉官房長官は

「政府としては表現の自由を含む自由、基本的人権の尊重、法の支配。これは国際社会における普遍的価値であり、いかなる国においても、その保証は重要だと思っている」

と述べ、直接の中国批判は避けた。

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