2017年10月25日に報道陣向けに公開された「第45回東京モーターショー2017」では、トヨタ、ホンダなどをはじめとした自動車メーカー各社のプレゼンテーションが行われた。
車両の完成検査の不正に揺れる日産自動車のプレゼンテーションは、冒頭に謝罪を行う異例のスタートとなった。
当日も追加のリコールを発表
25日の10時45分から始まった日産自動車による報道陣向けのプレゼンテーションでは、同社のダニエレ・スキラッチ副社長が壇上に上がった。
プレゼンテーションは、完成検査工程に関わる一連の不正について謝罪するという異例のスタート。黒い背景に白い文字でスキラッチ副社長の肩書と名前が大きく記されるだけというシンプルな画面を背に、「この場を借りて心からおわびしたい」などと陳謝し、深々と3秒ほどお辞儀をした。
日産自動車は17年9月29日のプレスリリースで、車両完成検査工程の一部項目において、同社の規定で任命を受けた検査員が検査を実施していなかったことを明らかにし、在庫車の登録手続きを一時停止した。
その後、再点検の実施などを発表し、10月6日には計約115万台についてリコールを行うなどしたが、10月19日には社内調査で不正が継続していたことが判明、対応に追われている中で東京モーターショー当日を迎えていた。当日の25日にも、同様の問題による約3万8000台のリコールを追加で発表していた。