内部告発で「隠された不正」判明 神戸製鋼に「身内の調査では限界」指摘

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一連の調査の信憑性が疑われる事態

   さらに今回、千葉県の鋼板加工会社で、取引先が要求する厚板加工品の厚さを測定しなかったり、データを捏造したりしていた事実も新たに発覚した。実際の板厚は満たしており、「安全上の問題は生じていない」という。こちらは内部告発ではなく、社内の自主点検で見つかった。

   神戸製鋼は8月末まで各工場や子会社の自主点検や全社の緊急監査を行い、一連の不正を把握してきたが、今回、内部告発で隠された不正があることが判明した。一連の調査の信憑性が疑われる事態だが、梅原副社長は「この一件で全体の自主点検の有効性が否定されることはないと思う」と弁明。「こういうことがあったので、第三者の外部の委員からなる外部調査委員会を導入し、徹底的な原因の究明と再発防止策を検討したい」と述べたが、新たな不正の続出で外部の第三者委員会を設置せざるを得なくなったのが実情だ。第三者委員会の設置は、経済産業省も強く要請した。これまでは川崎博也・会長兼社長をトップとする社内調査だったが、経産省は「身内同士の調査では真相解明は限界」と判断したわけだ。

   相次ぐ不正の発覚を受け、梅原副社長は10月20日の会見で「もう(不正が)まったくありませんとは言い切れない。ありうるかと思う」と認めざるを得なかった。同社は新たな不正が発覚すれば、経営陣が記者会見し、速やかに公表する方針だ。内部告発などが相次げば、新たな不正がさらに見つかる可能性がある。

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