【Rの法則】(Eテレ)2017年10月19日放送
「めざせ!子どもマスター 赤ちゃんや幼稚園児と仲よくなれる」
赤ちゃんや、保育園・幼稚園に通う年頃の子どもを、可愛いと感じても、どう接したらよいのかわからない人は少なくないだろう。
番組では、保育士・幼稚園教諭直伝の、子どもと仲良くなるプロの技を紹介した。
指示は具体的に伝えるべし
まずは、横浜市の聖ヶ丘教育福祉専門学校附属育和幼稚園の4歳児クラスに潜入。4歳児は集団生活での協調性がまだまだ成熟していない。
会話で子どもの心をつかむにはどうすべきか。
教諭の奥智華子さん「自分から積極的に『何してるの?』『面白いね!』と声をかけるようにしています」
子どもが動物ごっこでネコの真似をしているなら、本当にネコの相手をするように話しかける。子どもの空想の世界に入り込むつもりで、ごっこ遊びに参加して会話を続けるとよい。
遊びや友達との会話に夢中になるとなかなか言うことを聞いてくれない年頃でもあるが、例えばきれいに整列してほしい時はプロはどうしているのだろうか。
担任の中田佳代さん「(片手をグーの形、もう一方をパーの形にして)男の子はグーの方、女の子はパーの方に並んでって言うと並びます」
指示は具体的な形で伝えるのがポイントだ。グーやパーなど、わかりやすい手の合図を付ければ、子どもたちでも一目瞭然だ。
「よいしょ、よいしょ」で気分を乗せる
遊んでいる最中だとおもちゃを片付けるのを嫌がるが、片付けてもらうにもコツがある。
中田さん「子どもたちはまだ遊びたい、片付けたくない気持ちがあると思うので、そこに寄り添いながら『また続きをやろうね』という感じで一緒になってお片付けをしていく」
「●●が終わったらまたやろう」などと声をかけつつ、「よいしょ、よいしょ」といった掛け声で子どもたちを乗せてやる気にさせるとよい。
けんかも集団生活には付き物だ。昼食時、みっくんがもえちゃんの隣でご飯を食べようとしたが、もえちゃんに通せんぼされ、みっくんが泣き出してしまった。
奥さんは「みっくん、ここじゃなきゃだめなの?」「もえちゃんは何で嫌なの?」と、それぞれの言葉を引き出す。みっくんは絶対にもえちゃんの隣で食べたいが、もえちゃんは座る場所が狭くなるのが嫌だという。
話し合いは平行線だが、奥さんはそれぞれの主張に粘り強く耳を傾ける。最終的にもえちゃんが「いいよ」と譲歩し、仲良くご飯を食べられた。
中田さん「どうすればいいのか子どもたちも考えられるようになってほしいので、両者から話を聞いて、子ども自身が考えるよう投げかけていく」
人見知りする赤ちゃんに泣かれないためには
赤ちゃんを抱っこした時、泣かれてしまった経験がある人は多いだろう。赤ちゃんに笑ってもらうコツを、横浜市のひかりの風保育園で聞いた。
保育士の朴梨花さん「すぐにニコニコ笑ってくれたり、遊んでくれたりはなかなか難しい」
赤ちゃんは生後6か月くらいから人見知りが始まる。人の区別が付くようになった成長の証で、初対面の人を警戒するのは仕方ないのだ。
泣かれないようにするには、「たくさん名前を呼んであげて、『私は名前がわかってるんだよ』と子どもにアピールする」(朴さん)。その上で、ぬいぐるみやおもちゃなど、お気に入りのもので機嫌を取るとよい。
人見知りをしなくなった1歳以降の子どもたちを楽しませるには「つんつん遊び」が有効だ。
顔の前で両手の人差し指を出して動かすと、子どもたちはくすぐられると思って笑いながら逃げる。
子どもはすぐ遊びに飽きてしまうので、出す指の本数を変えてみたり、手を開いてこちょこちょするような動きをしてみせたりと、変化させながら遊ぶのもポイントだ。