衆院選を終えて希望の党は2017年10月25日、両院議員懇談会を開いた。今後の党運営について、小池百合子代表は冒頭あいさつで「国政は国会の皆さんに委ねていきたい」とし、都政に専念する意向を示した。
懇談会終了後、「国政で意見が分かれるテーマがあった場合でも、対処は国会議員団に任せるのか?」と問われた小池氏は、「テーマによるだろう」と回答した。また、代表は続投するとしている。
両院懇談会で「国政は国会のみなさんに」
希望の党は22日投開票の衆院選を厳しい結果で終えた。結党から約1か月と経たない準備期間で235人を擁立したが、当選は50人にとどまった。事実上の合流予定だった民進党の一部を「排除する」などの小池氏の言動が、党勢失速に影響したとされる。
両院懇談会で小池氏は、「私の言動により、同志の皆様に大変ご苦労をおかけしたこと、これに関しては心から、多くの方々を傷つけてしまったことについて、改めて謝りたいと思っている」と詫びた。
多くの落選者を出した選挙結果には「有為な人材を失ったのは残念至極」と悔やみ、「良い結果もたらせなかったことは、私は責任を負わなければならない」と「責任」の言葉を使った。
その上で、国会運営について「選ばれたみなさんが話し合ってお決めいただくようにしていきたい。人事や執行部は、参院の方もいるが、議員バッジをつけたみなさんで決め、一致団結して希望の党として活動できる体制を自ら見出していただきたい」と国会議員に任せる旨を表明。「私は党立ち上げの責任を感じながら、都知事でもある。私は都知事として都政に邁進したいと考えているので、国政は国会のみなさんに委ねていきたい。主要人事はみなさんで決めたいというのを、今後の方針案とさせていただく」と述べた。
樽床氏「代表だからそれは当然、まったく知らぬ存ぜぬではないと思う」
一方、懇談会後に「都政に専念するという話をしていたが、国政で意見が分かれるテーマがあった場合でも、対処は国会議員団に任せるということか?」と問われた小池氏は
「テーマによるだろう。議員とも議論する必要が生じれば時間をとることもあるだろう」
と回答。続けて「国会議員の集まりなどにも小池氏は顔を出すのか?」の質問にも「テーマによると思う」とするにとどめた。
また、懇談会では小池氏が衆院選の責任をとって代表を辞任すべきとの意見も、続けるべきとの意見も出たとし、最終的に代表は続投することとなったとしている。小池氏は「創業者の責任がある」と話した。
また、「代表」とは別に、国会議員の中から「共同代表」を選出する予定で、樽床伸二氏と大島敦氏が党内の意見を集約し、人事構想を練るという。
その後、報道陣の取材に応じた樽床氏は、国会が11月1日に始まるという想定のもと、「できれば週内にも両院議員総会を開催して、共同代表を決定する」と見通しを示した。
一方、小池氏の立ち位置について、「権限的に小池氏はどれだけ国政にかかわるのか」との質問に、樽床氏は「国会のことは共同代表以下の者に任せるということ。まずは国会議員から選ばれた共同代表を中心に進めていく」とした。ただ、「代表だからそれは当然、まったく知らぬ存ぜぬではないと思う」とも話していた。