「株主重視」を好感
とはいえドトールグループ側も中間決算の営業利益が2割増と好調だ。ドトールの店舗では最近、国産あずきを使用した「宇治抹茶フローズン」や、「青森県産りんごストレートジュース」など季節の商品が業績を底上げしている。ドトールグループの「エクセルシオールカフェ」でも国産のパイナップルと白桃を使ったフローズンドリンクが顧客の支持を得たという。
10月13日に2017年8月中間決算を発表したハブ、16年12月~17年8月期決算を発表した串カツ田中の業績も好調。これを受け、翌営業日である週明けの16日の株価はドトール・日レスHDを含めた3社とも「窓」をあけて上昇した。「窓」とは、株価のグラフの一種「チャート図」で、前日の株価の最高値より当日の株価の最安値が高いため、図がつながらず途切れたようになる現象。取引開始時に大量の買いが入ったうえ、その日は高値を維持したことを意味する。決算発表を受けて投資家が食指を動かしたことを示すといえる。
ハブは売上高が前年同期比12.0%増、純利益が47.1%増、串カツ田中は売上高が39.5%増、純利益が40.1%増とそれぞれ猛烈な増収増益で成長途上にあることをアピールしたことが好感された。ドトール・日レスHDは決算発表に合わせて年間配当予想を前期比2円増の32円に修正したり、自社株買いを発表したりしたことも「株主重視」と受け止められて株価上昇の要因となった。