いつまでも子どものままなのか?
ただし、懸念すべき問題もある。例えば、インタビューに答えた男性たちは同性をとても尊重し大切にする一方、異性の恋人のことは「自分のことを監視し、行動を規制しようとしている」「話が同性に比べて感情的で長く、うるさいうえに威圧的だ」とネガティブに捉えていたのだ。
ある男性は
「恋人に対しては性行為を期待する感情があるので、『汚染』された関係だ。同性との関係にはそれがない」
とまで答えている。同性愛嫌悪はなくなっても女性を蔑視する姿勢にホワイト博士は「現代の若年層は青年期が長引き、成熟した成人となるまでに時間がかかっているのも一因ではないか」と推測していた。
もちろん、今回の研究には制限が非常に多い。30人中29人は白人で、大学に通う中産階級の出身で全員が同じ大学。限定的でかなりのバイアスがかかっている可能性がある。とはいえ、ほぼ全員が同性に対して強い愛情を持った関係にあるというのは、興味深い事実だろう。