「私はTBSの元ワシントン支局長です」
「私はTBSの元ワシントン支局長です。私と同じ組織に属していた元同僚、部下が詩織さんにとった行動というのは、私は理解できないくらい怒りを覚えています。就職の話に絡んでああいうことをやるというのが理解できない。私は、部下がそういうことをしたのは本当に許せません。想像もできません。犯罪行為があったとすれば、1人の人間のモラルとして恥ずべきことだと思っています」
その上で「登場人物が私の周りに多すぎるものですから、質問するかどうか非常に迷っていましたが、私自身はそういう気持ちだとお伝えしたいと思います」と発言した。
迷ったうえで金平氏が質問したかったのは、「この本(詩織さんの著書)を読んで、特異な動きがあると感じた」からだという。
「警察が示談を斡旋したという行為です。捜査員が示談を勧め、弁護士を紹介してそこに捜査員を伴っているというのは、捜査機関として逸脱したような行為だと思います。これは詩織さんのほうから弁護士を紹介してほしいと警察に言ったのですか」
詩織さんは「これは警視庁の方から言われたことです」として次のように答えた。
「当時、高輪署から警視庁本庁に事件が移った時に、山口氏側の弁護士が警視庁を訪れて示談をもちかけたと。その際、『詩織さんはお願いしている弁護士はいるか』と聞かれ、私は『いません』と答えたところ、『被害者支援で賄えるシステムがあるから、必ず必要になるから』と言われました。当時、私が最も弁護士の先生が必要だと思っていたのは、使われなかった(山口氏の)逮捕状は今どこにあり、どうなっているのか。私が被害者として伺っても教えていただけず弁護士を探していたので、私は『紹介してほしい』と。ただ、警視庁の車で連れられた先で相談に乗った方は、示談の話をするばかりだったので、その方にはお願いしませんでした」