定年制は「人材をムダに捨てている」? 廃止や延長の動き広がる

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政府、「公務員定年を65歳に段階的に延長」検討

   しかし、超高齢化が進む中、「高齢者そのものが貴重な戦力として以前より重要性を増している」との声もある。現在は70歳の営業職員の定年の上限を撤廃する方針の大和証券グループによれば、「多くの金融資産をもつ高齢者向けの営業強化が必要になっている」という。高齢者と付き合うにはやはり高齢の社員の方が望ましいということだ。

   一方、ある経済界関係者は「定年廃止しか日本が進む道はない」とも語る。働くことで気力や体力の低下を防ぎ、健康寿命の増加につなげることができる。国の財政を圧迫している膨大な医療費や介護費を抑えられる可能性も強いとの期待もある。

   政府は9月、公務員の定年を現在の60歳から65歳に段階的に延長する検討を始めた。政府の動きに押されるように、企業の定年制廃止や定年延長の動きはさらに加速しそうだ。

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