犬は「子犬の目」に効果があることを知っている
その結果、4つのポジションごとに犬の表情が大きく変わることがわかった。特に(A)(B)のように実験者が真っ直ぐ自分を見つめている時は、(C)(D)のように後ろを向いて自分を見ていない時に比べ、2倍以上も表情が豊かになった。相手が自分を見ている時は表情を作るが、見ていない時は無表情になるのだ。そして、多くの犬は相手が自分を見ている時に「子犬の目」の表情をした。しかも、相手が食べ物を持っている、いないにかかわらず「子犬の目」をしたという。これは、犬が食べ物ほしさに「子犬の目」をするのではなく、もっと人間と深いコミュニケーションをとりたいために「子犬の目」を作っている可能性があるという。
今回の結果について、カミンスキー教授は論文の中でこう語っている。
「とてもエキサイティングな結果でした。目だけではなく、犬は人から注意を向けられる時に、頻繁に顔を動かすこともわかりました。犬の表情は、意思疎通を図ろうとする積極的な試みである証拠を、今回の研究結果は裏づけています。しかも犬は『子犬の目』がとても効果があることを知っていると思われます」
ところで、わが家のニャンコも胸キュンのおメメで見つめるのだが、アレも計算づくなのだろうか?