超大型で非常に強い台風21号の影響が、2017年10月22日に投開票される衆議院選挙を「直撃」している。投票を1日前倒しにする自治体が相次ぐなど、各地でさまざまな対応に追われている。
台風の影響は、有権者にも及んでいる。期日前投票に向かった人から、投票所に「長蛇の列」ができていたとの報告がツイッター上に相次いでいるのだ。なかには、待ち時間が「1時間以上」の投票所もあったという。
投票日繰り上げ、気象庁も「異例」の呼びかけ
沖縄の南海上を北上している台風21号は、22日に沖縄・南大東島地方を通過し、同日未明から翌23日朝にかけて本州に最も接近する見通し。この影響で、九州・沖縄から東北地方までの広い範囲で、22日未明ごろから大雨になるとの予報だ。
気象庁は21日午後の発表で、台風の接近による激しい風雨の影響で、土砂崩れや洪水などの災害が発生する可能性があると注意喚起。強い雨や風が出ている場合は、不要な外出を避けるように呼び掛けた。
こうした台風の影響が、22日に投開票される衆院選に様々な形で出ている。
離島の自治体では、投票箱を本土に運ぶための船が欠航になる可能性を踏まえて、投票日を前日の21日に前倒しにする動きがあった。日本テレビの報道によれば、繰り上げ投票を行う投票所は、台風の影響で当初の予定より34か所増え、全国で計109か所にのぼる見通しだという。
また、各紙の報道によれば、気象庁の松本積(つもる)主任予報官が20日の会見で、
「事前に投票を済ませた方が安全」
などと、期日前投票を推奨する異例の呼びかけを行った。そのほか、多くの政党や候補者もツイッターなどで、できれば期日前投票を行うよう促す発信をしている。