同人作家たちから歓迎の声が上がったものの...
コピートラックは2015年にドイツで立ち上げられ、日本にも16年からオフィスを置くなど、国際的な展開を続けている。写真家やメディアなどが主なターゲットだ。日本でも写真家などを中心に注目が集まりつつあり、写真雑誌「アサヒカメラ」(2017年5月号)や、日本写真著作権協会の会報(17年8月号)などで取り上げられている。
9月ごろからは、いわゆる「オタク」界隈でも関心が高まってきた。同人誌やイラスト集などの違法アップロードが問題化しているためだ。10月20日には、あるユーザーがこうした観点からコピートラックを紹介するツイートを行い、これをきっかけに、多くつぶやかれたキーワードを集計する「トレンド」欄にその名が掲載、一気に多くの人に知られることに。
違法サイトは無数に存在し、漫画やイラスト集だと画像の利用枚数も多いため、場合によっては何十万、何百万という請求も考え得る。ネット上にはざわめきが走った。
ただし、コピートラックでは公式ツイッターで9月29日、
「同人誌やファンアートの場合のCOPYTRACKサービス利用は、オリジナルキャラクターの著作権、またはオリジナルキャラクターの著作権者の同意がない限り、ご利用いただくことができません」
とコメントしているほか、利用規約には成人向けコンテンツが、使用権の認められないものの一例として挙げられている。既存作品を元にした2次創作、またアダルト作品では利用が難しいようだ。
なお、すでに「請求」を受けたという報告もネット上で確認できる。たとえば「Yahoo!知恵袋」には9月13日、
「COPYTRACKというサービスから、画像の著作権違反で請求がありました。これは支払わなければいけないのでしょうか?画像削除などで対応しても無駄ですか?」
という相談が。このユーザーは「4万円」を求められたとのことだが、その後どうなったかは定かでない。