お笑い芸人の鳥居みゆきさん(36)が、絵本「やねの上の乳歯ちゃん」を作った。自身でストーリーと絵を描いた。
独特のネタで知られる鳥居さん。その鳥居さんが絵本を作ったことについて、ネットでは「意外な一面」といった声が上がっている。どういった経緯で鳥居さんは絵本を描くことになったのだろうか。J-CASTニュース編集部が、出版社に取材した。
乳歯がテーマだけど永久保存版
「やねの上の乳歯ちゃん」は、「うんこ漢字ドリル」シリーズで知られる文響社(東京都港区)から、2017年10月20日に出版される。鳥居さんには歯科助手の経験があり、その経歴を活かしたものとなっている。価格は1400円(税別)。
本作は歯が抜けるという「大人になる機会」を、乳歯の視点から見た、新しい成長物語。可愛らしい絵のタッチで、口の中に生えた主人公の乳歯ちゃんと歯茎ちゃんとの別れを描く。「成長」や「大人」と「子供」とは何なのかについて考えさせる作品になっている。
鳥居さんは発売にあたってコメントを出しており、「乳歯が抜けて、永久歯が生え成長します。それは大事な体の成長。でも、もっと大事なのは心の成長。子供はもちろん、大人も楽しめる絵本出来ました。乳歯がテーマだけど......永久保存版!!!」と述べている。
お笑い芸人としての鳥居さんは独特の雰囲気で知られる。白い寝間着に身を包み、バットを振ったあとに走る動きをしながら、大声で「ヒットエンドラーン!ヒットエンドラーン!」などと叫ぶネタが有名だ。そういったイメージもあってネット上でも、
「すげー気になる」
「鳥居みゆきさん、子供向け絵本作ったのね。意外な一面」
と、ネタからうかがえるイメージとのギャップに驚く声が見られる。
もともとはボツになった作品だった
どういった経緯で鳥居さんは絵本を描くこととなったのだろうか。J-CASTニュース編集部は、17年10月19日、文響社の編集担当者に取材をした。
「もともとは、ボツになった作品だったんです」
という。鳥居さんがある歯科の冊子から執筆の依頼を受け、A4で2枚程度の「やねの上の乳歯ちゃん」のストーリーにあたる小説を書いたものの、ボツとなってしまったという。しかし、
「外部編集者が『出したら面白いのでは』と作品を持ち込んでくださり、ストーリーが面白かったので弊社で本として出そうということになりました」
と述べる。A4で2枚というボリュームの関係もあり、小説ではなく絵本で出すこととなった。試しに鳥居さんに絵を描いてもらったところ、可愛らしいポップなタッチだったため、子供向けの絵本として出すことになったという。
「今までのイメージとは異なって、鳥居さんには『陽』の一面も実はあって、さらにこんなに面白いものが描けるんだということも本作を通じて伝えることが出来たらと思います」
と語っている。