元々は「民進党」として出馬予定だったグループが「立憲民主」「希望」「無所属」3つに分裂して突入した衆院選(2017年10月10日公示、22日投開票)は、その開票の様子も三者三様になりそうだ。
健闘が伝えられる立憲民主は、開票センターでも幹部の笑顔を見られる可能性があるが、「希望」は小池百合子代表(東京都知事)が都知事としての公務で不在。「党の顔」を欠いた状態で開票を迎える。前原誠司代表以外は前衆院議員がいなくなった民進党も独自に開票センターを設けるが、恒例の「花付け」は行われず、寂しい光景が広がりそうだ。
議席取れそうな2人しか出てこない
各政党は選挙の開票日にメディアの取材拠点になる「開票センター」を設け、幹部が壇上の候補者名が書かれたボードに「花付け」をしたり、テレビの生中継に応じたり、記者会見を開いたりするのが通例だ。今回の衆院選では、立憲民主党は、港区内のホテルの大宴会場に開票センターを設置。ステージ前の記者席180席に加えてプレスセンター100席分が用意されることになっている。登壇者は明らかになっていないが、情勢によっては枝野幸男代表らが笑顔で「花付け」する場面も見られそうだ。
希望の党は、港区内の別のホテルに開票センターを設置する。だが、「党の顔」の小池氏は出席しない見通しだ。小池氏は投開票日の10月22日からパリで始まるイベントに都知事の公務として出席予定で、10月21日夜に羽田を出発する飛行機に乗るためだ。現時点で出席者として発表されているのは、細野豪志元環境相と樽床伸二・選対事務局長の2人のみだ。細野氏は静岡5区から出馬し、各紙の情勢調査では優勢が伝えられている。樽床氏は比例近畿ブロックで名簿1位だ。つまり、登壇が決まっているのは議席獲得の可能性がきわめて高い2人のみ。一方、細野氏と同様に「小池氏の側近」として知られるものの、東京10区で苦戦が伝えられている若狭勝氏は、理由は不明ながら、現時点では出席者リストに中に名前はない。