自民党の小泉進次郎氏が2017年10月17日、フェイスブックで「スカジャン」を着用した写真を公開した。小泉氏の地元は神奈川県横須賀市で、スカジャンのメッカだ。
普段みせるフォーマルスーツとのギャップに「珍しい」などと注目する反応が目立っており、「同じ物欲しくて買う人がいっぱい出てきそう」との声もある。どこのブランドの製品なのか調べてみた。
「スーツ以外の羽織物姿は、新鮮」
小泉氏は17日のフェイスブックで、衆院選公示の10日に第一声をあげて以来はじめて地元に戻ったとして、「期日前投票に行ってきました」と報告した。
同時にアップされた写真には、投票する様子を収めた小泉氏が写っている。その服装はかっちりとしたいつものスーツ姿ではなく、虎の刺繍が入ったグリーンのスカジャン。別カットに写る手首の裾は、よく着用しているのだろうか、若干くすんでいる。
投稿には「スカジャン姿珍しい」「スーツ以外の羽織物姿は、新鮮」「ナイスコーデで爽やか」などファッションに注目した反応が多数出ており注目を集めている。「同じ物欲しくて買う人がいっぱい出てきそう」との声もある。
J-CASTニュースは「特定」作業を進めた。スカジャンも扱っている東京都内のあるショップに取材し、小泉氏のフェイスブック投稿を見てもらったところ、同じスカジャンで「9割9分間違いない」という製品があった。
刺繍の柄、襟元・手首のボーダーなどが一致
それはスカジャンの老舗ブランド「テーラー東洋」が生産する「ローリング・タイガー&ドラゴン」、品番はTT13757-145。ショップの担当者は「見る人が見れば分かると思いますよ」と話す。
実際に同製品の写真と見比べると、メインカラーのグリーンはもちろん、腕部分のシルバーや、左右で異なる胸元の刺繍の柄、襟元や手首のボーダーの配色など一致している。ビンテージ感ある風合いが再現されており、2017年春夏モデルのラインアップの1商品。
この担当者によると、「ここ数年は1990年代のファッションのリバイバルが起きており、当時流行したスカジャンもその1つ。トレンドを敏感にキャッチした若者の間で着用されているのを見ます」という。
スカジャンは戦後の1940~50年代、横須賀基地の駐留米兵向けに、土産物として和風の刺繍を施したジャンパーをつくったのが発祥とされる。もともとは「スーベニア(土産物)・ジャケット」といったが、1970年代ごろからファッションアイテムの「スカジャン」として浸透。諸説あるが、発祥地の「横須賀」から取ってその名がついたとされる。横須賀を地盤とする小泉氏の投稿には「地元愛を感じます」といった声も寄せられていた。
なお小泉氏は、公示日10日午前の横須賀での第一声を伝えた11日のフェイスブック投稿でも、スカジャン姿の写真をアップしていた。第一声直後、正午ごろに訪れた東京での応援演説ではスーツ姿だった。