静岡県の大井川鉄道(本社・島田市)が、列車を撮影するために線路沿いの公道を「不法に占拠する」鉄道ファンがいたとして、ツイッターで注意を呼び掛けている。
大井川鉄道の沿線では、過去にも「撮り鉄」が住民の茶畑に侵入したり、迷惑駐車による渋滞が発生したりするなどのトラブルが起きていた。それだけに、同社の担当者は取材に「周囲に迷惑をかけないよう、絶対にマナーを守って撮影して欲しい」と訴える。
「無断移動・無断撤去は厳禁です」
大井川鉄道は2017年10月17日、公式ツイッターで「路上を不法に占拠する事案がありました」と報告した。投稿には写真が添えられており、そこには、踏み台と三脚の間に「立ち入り禁止」と書かれた黄色いテープが張られた様子がおさめられている。
踏み台には、「場所取りをしています」「無断移動・無断撤去は厳禁です」などと書かれた紙が貼られている。設置時刻は10月14日17時と記しており、翌15日に運行する列車を撮影する予定としていた。
さらにこの貼り紙には、他の鉄道ファンに向けてのものか、
「『こんな場所取りは無効だ』『嫌だ』などとだだをこねても知りません」
「直前に来ることもあります。(略)無断移動・無断撤去があった場合でも、あらかじめ取っておいた場所で撮影します」
「写真を撮りたい人はルール(順番)を守りましょう」
といった手前勝手なメッセージも並んでいる。
18日のJ-CASTニュースの取材に応じた大井川鉄道の担当者によれば、こうした「場所取り」があったのは大井川本線・抜里駅近くの道路上。現場の状況に気付いた知人から情報提供があり、同社では15日に事態を把握。同日中に島田警察署に相談したという。
こうした状況を受け、大井川鉄道は17日のツイッターで「一部の心無い方々の行為が本当に残念です」と厳しく注意を呼び掛けた。また、15日には場所取りだけでなく、踏み切りなど線路内に侵入する撮り鉄の姿も目立ったとして、
「どんなに写真が撮りたかろうと、法律やマナーに違反した行為は論外ですし、そんな状況で撮った写真に価値はありません。何卒ご理解をお願い致します」
と訴えている。