NHK「『公表は望んでいない』と聞いていました」
一方、NHKは13日夕方のニュースで、「再発防止」を訴える両親の発言を紹介し、NHKは「ご両親には過労死を防げなかったことを心からお詫び申し上げます。ご両親の思いを真摯に受け止め働き方改革に不断の取り組みを行ってまいります」とのコメントを出したと伝えた。
同内容の記事は同日、NHKウェブ版でも「過労死認定 NHK記者の両親が会見 再発防止求める」との見出しで報道された。だがいずれも、「公表」や「謝罪」をめぐる両親の訴えには触れなかった。
J-CASTニュースはNHK広報局に対し16日、両親の会見を踏まえて本当に両親から公表を望まないとの説明があったのか、ファクスで質問したところ、以下の回答だった。
「代理人からは当初から、『公表は望んでいない』と聞いていました。ご両親の言葉は重く受け止めています」
また、謝罪についても認識が異なっている点については
「労災認定後に、当時の首都圏放送センターの責任者がご両親に謝罪しました」
と、14年の労災認定後に謝罪をしたと答え、「先月、ご両親をお招きして働き方に関する研修会を開催した際に、放送総局長らが謝罪しました。今月、会長が両親宅ご両親にお会いして謝罪し、今後の働き方改革についての決意をお伝えしました。ご両親の言葉は重く受け止めています」と続けた。
「再発防止策」については2014年6月に報道局長を長としたプロジェクトを立ち上げ、「連続休暇やノー残業デー、勤労休暇の取得回数等を数値目標として示し、業務の効率化を進めるなどして長時間労働の改善や健康で働きやすい職場づくりの取り組みを行っています。また、午後10時(22時)以降の深夜に働くときには上司への連絡を徹底し勤務を管理するほか、各職場に担当管理職を置いて休暇を取得しやすい環境づくりも進めています」と説明した。