東京湾の「中央防波堤埋立地」の帰属をめぐって江東区と大田区が主張している問題で、東京都は2017年10月16日、土地のうち86.2%が江東区、13.8%は大田区に属する旨の調停案を正式に示した。中央防波堤埋立地は、1973年の埋め立て開始以来、大田区、江東区、品川区、中央区、港区が帰属を求め、2002年に大田区、江東区を除く3区が主張を取り下げている。大田区と江東区は2017年7月に東京都に調停を申請していた。
江東区の山崎孝明区長は16日の会見で、今回の調停案を「多い少ないということではなく中立的な合理的な判断」だとし、「高く評価」すると述べた。一方、大田区の松原忠義区長は同日、区のウェブサイトで「本区の主張とは大きく異なる」としたうえで、「大田区長としてこれを受け入れることはできない」と反発している。