民進党の参院議員が、同党を軸とする衆院選後の「再結集」を呼びかけたとされる一件で、前原誠司代表らが火消しに追われている。
「再結集」の報道は、「民進党は不滅です。この選挙が終わったら、これまで一緒にやってきた民進党を大きな軸として、しっかりと結集して安倍自民党政権、絶対に打倒する」と立憲民主党の候補者の応援演説(2017年10月12日)で発言した民進党・小川敏夫参院議員に端を発する。
前原氏は10月14日、埼玉県内で「これほど有権者を愚弄した話はない。(国民の)審判を受けたら、その政党でやるのが当たり前で、民進党再結集なんていうことは、これは絶対にやってはならないことだと思います」と記者団に述べた。
希望の党の細野豪志・元環境相も15日、報道番組「新報道2001」(フジテレビ系)で「我々は新しい政党をつくって(政権選択の)選択肢を示したわけです。それが元の民進党に戻る、あり得ません」と民進党への再合流を否定した。
複数の報道によると、立憲民主党の枝野幸男代表も同日、大阪府内で記者団の取材に「後ろ向きのことは考えていない」と民進党に戻る考えはない旨を強調した。「われわれは排除の論理は取らない」と、立憲民主が主導する野党再編に意欲を示したという。
一方、小川氏は13日深夜、ツイッターで「私の発言が『民進党再結集』と意図せぬ解釈になり、党を離れて新たに鮮明な旗を掲げた(立憲民主党の)枝野幸男代表らに迷惑をかけた」と釈明し、「多くの仲間が立憲民主党の結党に共感し、応援していますが、即合併や合流という話はしてません」とした。