全国紙がモータースポーツとして取り上げる時代
ドリフトがクローズドコースのモータースポーツとして確立する前の1980~90年代、深夜の峠道でドリフト走行する若者は「ローリング族」などと呼ばれ、社会問題となった。トヨタの「ハチロク」こと、カローラレビン、スプリンタートレノはドリフトマシンの代表で、峠でドリフトする若者が主人公の人気漫画も登場した。
当時の新聞はローリング族を「暴走族の一種」などと表現しており、実際に峠道でドリフトして死亡する事故も相次いだ。それも今は昔。全国紙がドリフトをモータースポーツとして取り上げる時代になった。まさに隔世の感がある。
しかし、これも若者がクルマに興味を示さなくなり、ドリフトできる後輪駆動のスポーツカーが減ったせいだろうか。いずれにせよ、クルマでドリフトしたければ、深夜の峠道ではなく、富士スピードウェイはじめ全国の専用コースに行けば走れる時代になったことは喜ばしい。IDCの今後が注目される。