群馬大学「裁判の結審を待っていた」
元教授を告発するまとめサイト「群馬大学 論文捏造疑惑」はまだネット上に存在し見ることができる。12年2月27日の消印で群馬大学研究行動規範委員会委員長に宛てた申立書のコピーも掲載されている。分かったのは11年から12年にかけ発表された4本の免疫機能に関する論文で、二つの画像を繋ぎ合わせるなど画像編集の痕跡が12か所にわたって行われているなどというものだった。
ネット上では即刻解雇になるだろうという予想が出ていたが、解雇は17年10月5日と知り、「まだいたのか?」「群馬大は5年以上も何をやってたんだ!」といった批判も出た。
J-CASTニュースが17年10月13日に群馬大学に取材したところ、12年2月に外部から大学や学生を誹謗中傷し、しかも論文のデータ改ざんまでやっているとの報告が来て、すぐに調査を始めたと説明した。結果的にクロだということが分かり、解雇を言い渡そうとしたところ、元教授は13年12月に群馬大学を相手取り、前橋地裁に損害賠償請求訴訟を起こした。訴訟の中身は10数項目あり、その一つが論文の実験データの改ざんに関するものだったため、解雇は結審後に行うことを決めたのだという。
「データの所在を明らかにする、という結審で元教授がそれを持っていることが今月に入り判明したため、5日付けで解雇になりました」
と同大学の人事部は話している。