2017年10月12日の朝刊新聞各紙が掲載した衆院選(10月10日告示、22日投開票)の序盤情勢調査の結果は、一時は「台風の目」だとみられた希望の党にとっては、厳しい内容になった。各社が、自民党が単独過半数(233議席)を確保する見通しを報じており、公明党を合わせると「300超」になると見出しを打つ社もある。
希望については「伸び悩み」の見出しが躍り、このままでは政権獲得はきわめて厳しい情勢だ。そんな中で「希望」の小池百合子代表は、東京の「1丁目1番地」にあたる東京1区に選挙戦3日目にして2回目の応援入り。情勢調査のとおりになれば「白地小切手」を与党に渡すことになり、その結果として「森友・加計」問題の解明や受動喫煙の問題が解決できなくなると訴えた。
3紙の見出しに「希望 伸び悩み」
調査結果では、安倍晋三首相率いる自民党が小選挙区、比例区ともに有利に立っていると伝えた。各紙(東京本社最終版)は1面に次の見出しを掲げ、与党の優勢と希望の苦戦を伝えている。
「自民堅調 希望伸びず」「立憲に勢い」(朝日)
「自公300超うががう」 「希望 伸び悩み」「立憲に勢い」(毎日)
「与党、300議席に迫る勢い」「自民、単独安定多数も 希望、選挙区で苦戦」(日経)
「自民 単独過半数の勢い」「希望 伸び悩み」(読売)
「自公300議席うかがう」「希望、伸び悩み」(産経)
毎日新聞は共同通信の配信記事を掲載し、産経新聞は共同通信の調査結果と独自取材の内容を組み合わせて記事化した。「希望」がリベラル色の強い民進党出身者を「排除」したり、首班(首相)指名を決めずに選挙戦に突入したりしたことが響いたとみられている。