チップ1枚のトランジスタの数が300億超に
研究結果を見て、「2年間でグーグルのAIはIQスコアが倍以上に伸びた」とも、「AIは、まだ6歳の子どもにも及ばない」ともとれる。
それでも、AIが人間を凌駕する日がそう遠くない未来に来ると考える人はいる。例えばソフトバンクの孫正義会長兼社長は、かねてから、コンピューターのチップ1枚に組み込まれるトランジスタの数が2018年に300億個を超え、人間の脳細胞の数に追いつき、追い抜くと「予言」していた。例えば1年、2年の後に今回と同じようなIQテストをした場合、グーグルやMS、アップルのAIがどれほどのスコアをたたき出すだろうか。
米国の著名なAI研究者、レイ・カーツワイル氏は、AIのそれまでの進化により人間社会に大きな変革が訪れる「シンギュラリティ」(技術的特異点)が2045年に起きると予測している。未来はどうなるか分からないとしても、少なくとも現実世界では既に、AIが社会の中に徐々に浸透してきていることは確かだ。