小学館の小学生向けマンガ雑誌「小学8年生」の最新号で安倍晋三首相の人物伝を掲載したところ、「一国の総理を貶めている」「難病を茶化している」と激しい批判の声が上がった。
この騒ぎに驚いた同誌の編集長が公式ツイッターで弁明をしたのだが、火に油を注ぐ形になりツイッターは「大炎上」を続けている。
「じつは おなかが イタくて...」
問題のマンガは2017年9月28日発売の「小学8年生」第4号に掲載された「まんがで読む人物伝」。子供の頃の首相が「プリーン プリンくれ~」などと叫び声を上げる描写から始まり、刑事ドラマを見て刑事になりたいという普通の少年だった、といった説明が付いた。最も問題となったのは07年7月に参院選で大敗してほどなくの話。
「突然ですが総理ヤメます」
と語り、入院しベッドに横たわっている首相が、
「じつは おなかが イタくて...」
と口にするシーンが描かれた。そのシーンの説明は、1年後に潰瘍性大腸炎という難病にかかっていたことを告白した、となっている。マンガを担当したのは藤波俊彦さんで、アメコミ風のド派手なギャグマンガタッチになっている。
これに対しネット上で批判が殺到し、
「子持ちの主婦です。これは過度な個人攻撃であり、完全なイジメマンガです。こんなひどいもの載せて心が痛みませんか?」
「子供に教育の延長で読ませるものじゃないですよね 病気の人を軽く見てたり......それが、真実なら良いのか?それでイジメになっても構わないのか?って話にもなりますよね」
「息子に買い与えた小学8年生を見て愕然としてしまいました。 韓国の反日教育の教科書を見ているようでした」
「普通は発売しませんよ。今から回収するべきです」
などといったことがツイッターや掲示板に書き込まれた。
同誌の齋藤慎編集長は同誌の公式ツイッターに署名入りで17年10月10日に弁明を載せた。たくさんの意見が寄せられているけれども、衆議院議員選挙とは関係がなく、解散の報道が出始めたのは9月18日ごろで、編集作業は9月14日に終えていること。難病に苦しんでいる方を揶揄する表現は一切していないし、安倍首相に病気があったことを告白したことを、あくまで事実として紹介した、とし、
「ご了承賜りますようお願い申し上げます」
と書いた。しかしこれが火に油を注ぐ形となり、公式ツイッターが「大炎上」することになってしまった。
「上から目線の言い訳だけ...」と反発も
コメント欄には、
「上から目線の言い訳だけで、難病を抱えて闘っている人への配慮が皆無とは...」
「衆院選がどうのとかそういう問題じゃあないでしょ。 ただただ安倍叩きの内容ばかりのプロパガンダ漫画を子供向け雑誌に載せたことが問題。パヨクによる洗脳工作と言われても文句言えないレベルだよ」
「潰瘍性大腸炎を患ってる者です。基本的に不治の病であり、指定難病として重く扱われているこの病気が揶揄され続けているのにはウンザリしています」
「事実だから問題ないと言う方について、悪い印象を与える事実(?)のみを取り上げ、明らかに悪意ある書き方で表現することを、善悪の判断困難な小学生向けの雑誌で描く事が問題だと私は思っています」
などといった批判が大量に書き込まれた。こうした批判について、同誌の公式ツイッターでは10月11日17時現在、反論は出していない。