カウンセリングやセラピーだけでは不十分か
サルヴァトーレ博士は、離婚問題を扱うカウンセリングやセラピーは「離婚は家族の関係性や対人スキルに問題がある」という前提でさまざまな対処法を用意しているとし、
「遺伝的な影響があるのであれば、悩んでいるカップルに必要なのはセラピストの前で語り合うことだけではないでしょう」
と指摘。より基本的な人格特性を治療するような、認知行動療法などが必要なのではないかともコメントしている。
研究では遺伝子解析などは行っておらず、「離婚遺伝子」のようなものを発見したわけではないが、遺伝的な影響を匂わせる結果であることは事実だろう。
ただし、サルヴァトーレ博士らは離婚の心理・環境面での影響を全否定しているわけではない。これらに加えて遺伝的影響がより大きく関係しているのではないかと指摘しており、「離婚した両親の子どもは遺伝によって必ず離婚する」というような話ではないことにも注意が必要だ。