大久保佳代子の甲状腺に腫瘍 テレビ番組で発覚、精密検査へ

全国の工務店を掲載し、最も多くの地域密着型工務店を紹介しています

   お笑いタレントの大久保佳代子さん(46)に、甲状腺の異常が見つかった。2017年10月9日放送の「名医のTHE太鼓判!」(TBS系)の収録で、首のエコー検査を受けた際に医師から指摘された。

   甲状腺の腫瘍には、良性と悪性の2種類がある。悪性はすなわち「甲状腺がん」。今後の治療、処置はどうなるのか。

  • 大久保さんは精密検査を勧められた(2016年6月撮影)
    大久保さんは精密検査を勧められた(2016年6月撮影)
  • 大久保さんは精密検査を勧められた(2016年6月撮影)

多くは良性、経過観察で済む

   大久保さんは、番組ゲストとして登場した7人中最も余命が長いと診断されたが、一方で「正体不明」の腫瘍が発見された。循環器科の高橋通医師は「精密検査をしないと分かりません」。これには大久保さんも「えー、めちゃ怖いんですけど」と困った様子だ。

   現段階で、大久保さんの詳しい状態は分からない。J-CASTヘルスケアでは甲状腺の腫瘍について、複数の医療機関のウェブサイト情報を調べてみた。

   まず良性だった場合。「結節性甲状腺腫」とも呼ばれるが、こう診断されたら大きな心配はなさそうだ。例えば大阪医科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科のサイトには、「多くは良性のものであり、大きさがほとんど変化せず一生放置しておいても問題のないタイプです」とある。多くは経過観察となるが、手術する場合もある。同医大の場合、腫瘍の大きさが40ミリを超える、縦幅に伸展する、呼吸困難・嚥下障害などを伴う、悪性を否定できないケースがそれにあたる。

   そもそも腫瘍の大部分は、良性のようだ。北斗病院(北海道)によると、首のエコー検査の実績に基づいて換算したところ、首に症状のない1000人のうち、甲状腺にしこりがあるのは150人だが、そのうち悪性、つまり「がん」だったのは5人だった。単純計算で悪性だったのは3%程度となる。また熊本市の田尻クリニックのサイトには、甲状腺のしこりのうち95%は良性と書かれている。

甲状腺がんの大部分は予後が良い

   では、がんだった場合はどうなるか。九州大学病院がんセンターがサイト上で公開している、甲状腺がんの説明パンフレットには、一般に甲状腺がんは4種類に分けられるとある。そのうち「分化がん」と呼ばれる「乳頭がん」と「濾胞(ろほう)がん」で大部分を占めるという。これらは「一般に腫瘍の増大は穏やかで中高年の女性に多い(男性の3~4倍)とされています。10年生存率も90%以上との報告が多く、全身に発生する他のがんと比較して予後の良いがんの一つと考えられます」と書かれている。

   残る2種類は「髄様(ずいよう)がん」と「未分化がん」だ。髄様がんは遺伝性のものとそうでないものに分かれる。未分化がんは全体の1%以下だが、腫瘍の増大が急速で転移することが多く、「最も悪性度が高く予後が悪いがん」とのことだ。

   名古屋大学医学部付属病院乳腺・内分泌学科のサイトによると、乳頭がんと濾胞がんを合わせて全体の90%になるという。一方、未分化がんは「高齢者に発生することが多く、残念ながら現在のところ有効な治療法が有りません」。

   なお、これら4種類の名称は、がんの組織を顕微鏡で見たときの細胞の形などに由来しているという。

姉妹サイト