スシローと元気寿司の野望 「統合へ」で目指すもの

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重複する部分は少ない

   現在の経営環境は、王者スシローといえども安泰とはいえない。人手不足による人件費の上昇に加え、魚価格の高騰も重荷だ。

   スシローの店舗は西日本を中心に約450店舗。海外店舗は10に満たない。一方で元気寿司は栃木など北関東が中心。しかも海外では国内より多い150店舗以上を展開する。重複する部分は少ない。経営統合すれば調達面などでスケールメリットを生かせるほか、海外展開のノウハウも共有できる。原価率が高く、味に定評があるスシローは、藤尾氏にとって絶好の再編相手だった。

   スシローの売上高は1477億円で、5位の元気349億円と合わせると、1800億円規模になる。2位のくら寿司の1136億円を軽く凌駕し、以下、ゼンショーHD傘下のはま寿司1090億円、かっぱ寿司794億円なども圧倒することになる。規模に加え、中身でもリードできるか。藤尾氏の挑戦は続く。

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