テンセント、アリババもかなわない
上記以外にも、大量の部・委員会所属の企業があり、広義には中央企業と考えられるが、規模は大小さまざまだ。2013年に財政部がたった一度だけ公表した国有企業の「財産」によると、この種の中央企業は5万社余りある。
一方で、3大電信運営企業が合資した鉄塔公司は、実業類に分類されるものの、国有資産管理監督委員会の中央企業リストにはのっておらず、「中央企業の序列に未収録」と同委員会は説明している。
2017年のフォーチュン世界トップ500企業にランクインしている中国企業は115社である。その中には、48社の実業類中央企業があり、国家電網は世界第2位にランキングされている。
中国企業家協会の統計によれば、2017年中国企業トップ500のうち、274社が国有および国有持株企業だ。数としては全体の54.8%だが、営業所得比率で71.83%、資産比率で86.19%、純利潤比率で71.76%、納税比率で85.87%を占め、圧倒的な存在だ。
中国国営企業が国民経済の命脈を握っているといっても言い過ぎではない。最大の民間企業である華為(ファーウェイ)でも、中国企業トップ500の中ではようやく第17位にランキングしているに過ぎず、テンセント、アリババなどのネット業界のトップ企業でさえも、そのランキングははるかに下である。
まさに中国の「特色ある社会主義」の実態である。
(在北京ジャーナリスト 陳言)