ドローンで「からあげクン」お届け ローソン&楽天の狙いと課題

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   楽天とローソンは2017年10月6日、無人飛行機(ドローン)で商品を配送する取り組みを31日から福島県南相馬市で行うと発表した。ローソンでは、市内の店舗を拠点に移動販売車でも営業を始めるが、「からあげクン」といった温かい食べ物を積むことができない。

   そこで、「からあげクン」の注文を受けた際は店舗からドローンを飛ばして販売車まで運ぶ。南相馬市では、東京電力福島第1原発後、避難指示区域の指定解除が進みつつあるが、高齢化も進んでいる。今回のような取り組みで、「買い物弱者」になりがちな地域住民のニーズに応える。

  • ドローンを使った取り組みは10月31日から始まる
    ドローンを使った取り組みは10月31日から始まる
  • 最大2キロまで商品を積める
    最大2キロまで商品を積める
  • ドローンを使った取り組みは10月31日から始まる
  • 最大2キロまで商品を積める

約2.7キロ離れた移動販売車まで7分かけて運ぶ

   取り組みが始まるのは、「ローソン南相馬小高店」。この店舗がある小高区は16年7月に避難指示区域の指定が解除された。店舗はその3か月後の16年10月、指定解除からコンビニとしては初めて営業を再開した。これに加えて、約300種類の商品を積んだ移動販売車も17年10月31日から営業を始める。直線距離で約2.7キロ離れた「小谷集落センター」で週2回の営業を予定している。ただ、移動販売車は冷凍商品や冷蔵食品は積めるが、温かい食品は積むことができない。そこで、週2回の営業のうち1回は、楽天のドローンが輸送を担う。ドローンはAI(人工知能)搭載の自律輸配送型で、最大2キロの商品を積むことができる。注文があり次第店舗から移動販売車まで約7分間かけて商品を運ぶ。

   楽天の三木谷浩史社長は6日の会見で、

「特に過疎地、山間部、離島は人間が届けているとコストが合わないという現状がある」

として、今回のような取り組みを重ねることで「海上ドローン」など、活用の幅を広げたい考え。

   ローソンの竹増貞信社長は会見後、記者から「おでん」を運ぶ可能性を聞かれ、

「おでん!グッドクエスチョンですね~!こぼれないように密閉してやりたいですね。やり始めたら、『あれも』『これも』というのが出てくると思う」

と、ラインナップ拡大に意欲を見せていた。今回の取り組みは半年間行われ、ニーズがあれば継続も検討する。

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