元来た道に戻るのが大原則
仮眠を取る場合は、体の下にリュックサックを敷くとよい。
リュックサックの背当てには柔らかいマットのような素材が使われていて、保温性、断熱性にすぐれている。上下逆さにし、背中側の腰部分のクッションを枕がわりに使うのがオススメだ。
新聞紙やビニール袋を持っているなら、新聞紙を服の中に巻いて腹巻きがわりにし、ビニール袋に穴を開けて頭からかぶる使い方もできる。
リュックサックは、緊急時には「おんぶひも」としても使える。
(1)中身を空にし、肩ひもを最大限伸ばす。
(2)上下逆さまにして、肩ひもにけが人の両足を通す。
(3)肩ひもに腕を通し、けが人をおんぶする。
肩ひもがけが人の尻を支えて安定するので、両手を空けておんぶができる。
夜が明け、妻の足の状態も少しよくなったので、登山道に戻ることに。この時、下ではなく、上に向かって歩こう。
道に迷ったら、元来た道に戻るのが大原則だ。登山道は頂上に向かって収束し、下に向かって放射状に分散しているので、上に向かっていけば登山道にぶつかりやすくなる。