日本の治療薬の状況は
東南アジアは日本人にとって比較的渡航機会が多い場所だが、耐性原虫の発生によって何らかの影響を受ける可能性はないのか。
J-CASTヘルスケアの取材に答えた都内の総合病院に勤務する医師は、「熱帯でもインドやアフリカなどを除けば都市部でマラリアが蔓延していることは少なく、熱帯地域に行くと必ずマラリアになるというわけではない」と話す。
「もちろん渡航前に予防措置として抗マラリア薬を投与することが前提ですが、日本ではピペラキンやアーテミシニン以外の薬が承認されており、耐性原虫の出現などについても情報を常に収集しています。万が一、耐性原虫のマラリアにり患したとして、薬が効かないので治療できない状態に陥ることはないでしょう」