川崎市が「景観」をテーマとしたオリジナルボードゲーム制作のプロジェクトをスタートする、と発表し、市民以外を含む制作者10人程度の募集を始めたが、報酬の欄に「無報酬(交通費も自己負担)」と記載したため、「ゲーム制作を舐めている」「それなりの対価を支払うべき」などと批判に晒された。
市の担当者はツイッターで告知しすぐに批判が寄せられた、と驚いていて、「至極普通の取り組みと思っている」と取材に語った。いったい川崎市はどのような思いでゲームを作ろうと考えていたのだろうか。
「市民の皆さんの声を反映したボードゲームを目指します」
川崎市まちづくり局計画部景観担当の公式ツイッターは2017年9月28日に「川崎景観ボードゲーム制作プロジェクト」が始まったことを告知した。「すごろく」のようなボードゲームを作る、というもので、募集したのはゲームを制作する18歳以上の景観、まちづくり、教育等に関心がある人だ。募集人員は10人ほどで、川崎市に住んでいない人も対象としている。応募期間は10月13日までで17日にメンバーが決定する。
「ワークショップ等を通じ、市民の皆さんの声が反映された景観オリジナルボードゲームを目指します」
とし、完成は18年2月を目指し、その間は計5回、市の会議室に集合、時間にして15時間のディスカッションと制作が行われるというスケジュールだ。そして、ツイッターで告知をした直後からこんなリプライが来ることになった。
「無報酬(交通費も自己負担)で作れていいですね。川崎市の職員さんも無報酬で働いているのでしょうか?」
「市がボランティアを募集ならばかなりの依存。それでゲーム創れるの 認識なら甘すぎる。 常識的に一切の無報酬で製作をするのはおかしい」
「ゲーム作りを甘く見すぎではないですか?」
ネット上でも話題になり、
「ボードゲーム制作って、ずいぶん安く見られているんだな。印刷するときも、業者に無報酬でやらせるんだろうか?」
「老舗のメーカーとかアマとか関係無いですから。イチから作るのってホント時間かかるし調整やら何やらやったらそれこそどれだけ時間かかるか」
などといったことが掲示板に書き込まれた。
いったいどんな体制でゲーム制作をしようとしているのか。J-CASTニュースは17年10月5日に川崎市に取材した。