任天堂の復刻版ゲーム機「ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン」(ミニスーファミ)が2017年10月5日、全国の家電量販店などで一斉に発売された。
事前の予約受付では、瞬く間に「売り切れ報告」が相次ぐ騒ぎとなったが、発売当日にはその様子が一変。各地の量販店を訪れたネットユーザーから、「余裕で買えた」との報告が相次いでいるのだ。
「予約合戦はいったい何だったんだろう」
ミニスーファミは、1990年に発売された家庭用ゲーム機「スーパーファミコン」をてのひらサイズで復刻したもの。当時人気を集めた名作ソフト21タイトルが本体に収録されている。希望小売価格は7980円(税別)だ。
予約受付が始まった9月16日には、多くの購入希望者の間で「争奪戦」が繰り広げられたことでも大きな話題を集めた。
このときは、早朝から200人以上の行列ができた「ヨドバシAkiba」(東京・秋葉原)を筆頭に、店頭での予約販売を行った各地の量販店に購入希望者が殺到。ネット通販サイトでも、受付開始から数分から数十分で「完売」となるケースが相次いでいた。
だが、発売を迎えた10月5月、店頭販売を行う量販店を訪れたネットユーザーから相次いだのは、
「普通に買えた 予約合戦はいったい何だったんだろうか...」
「拍子抜けするくらい普通に近所のゲオで買えました」
「ミニスーファミ普通に売ってるわw店員がまだ余裕ありますって言ってた」
「予約できなくて後悔してたけど余裕で買えた」
など、どこか拍子抜けしたような報告だった。
発売当日にミニスーファミの店頭抽選販売を行った量販店では、用意した在庫数が抽選参加者の数を上回るケースが続出。ツイッターには、当選番号を張り出す看板に「全員当選」との結果が貼り出された様子を撮影した写真が数多く投稿された。
実際、全国の30店舗でミニスーファミの店頭販売を行ったビックカメラ(東京・豊島区)のグループ広報部担当者は10月5日のJ-CASTニュースの取材に対し、
「今回はかなり潤沢に在庫を用意できましたので、ほとんどの店舗で参加頂いたお客様が全員当選するという結果となりました」
と話した。余った在庫の販売方法については「ただいま検討中で、決まり次第お客様に告知させて頂きます」としていた。
「転売屋どんな気分?くやしい?」
こうした状況を受けて、インターネット上では、いわゆる「転売屋」を揶揄するような書き込みも相次いでいる。
実際、Amazonの「マーケットプレイス」を確認すると、ミニスーファミの販売価格はここ2週間で大きく下落した。9月20日時点での最低価格は1万7350円(配送料別)だったが、10月5日15時の段階で1万1750円(同)となっているのだ。
なお、任天堂は発売後もミニスーファミの生産・出荷を続けることを公式サイトなどでアナウンスしており、今後さらに本体が手に入りやすくなる可能性もある。
そのため、ツイッターやネット掲示板では、品薄になった商品をプレミア価格で販売しようとしていた「転売屋」の見込みが大きく外れたなどとして、
「転売屋どんな気分?くやしい?」
「予約を本当に欲しい人から取り上げてオクに出してた転売ヤー爆死でスカッとするな」
「転売屋大敗北のようで良かった」
といった声も広がっている。