大人気アニメ「科学忍者隊ガッチャマン」シリーズ。科学忍者隊のメンバーは5人と思っていたのだが、「ガッチャマン」は科学忍者隊の名称ではなく、リーダーの「大鷲の健」のことを指し、残りの4人は科学忍者隊のメンバーだ、とタツノコプロが説明したためネット上が大混乱となった。
「そんなことは常識だ!」と胸を張る人もいるのだが、納得できない人が遥かに多い。そもそも続編の「科学忍者隊ガッチャマンII」(1978年10月~79年9月)の主題歌のタイトルは「われらガッチャマン」になっている、というのだ。
「ガッチャマン」は「鷲の健」を指し他は隊員
タツノコプロは現在、創立55周年を記念し、公式ツイッターで制作したアニメに関する豆知識を披露している。2017年10月1日には、
「『ガッチャマン』は実は科学忍者隊の名称ではなく、G-1号大鷲の健のことを指します。他の4人は『科学忍者隊メンバー』ということになりますね。ご存じでした?」
とつぶやいた。これがファンらを大混乱に巻き込んだ。「秘密でもなんでもなく常識」といった声もあるのだが、
「ガッチャマン1号~5号じゃなかったか 設定が変わった?」
「敵方の奴が『ようこそガッチャマンの諸君』と複数形で呼んでたわ!」
「普通に読んで『隊』の名前だろ、、 一人なら『科学忍者ガッチャマン』、『科学忍者隊のガッチャマン』とするべき」
などといった反論が掲示板に書き込まれた。隊の名称であるという証拠も出され、「科学忍者隊ガッチャマンII」の主題歌のタイトルは「われらガッチャマン」で、歌詞は、
「科学忍者隊集合せよ、ラジャー、健、ジョー、ジュン、甚平、竜、肩を組め、目を見ろ、ガッチャマンは一体だ」
となっている。また、販売されているDVDの商品紹介に、健の決めゼリフ、
「ある時は5つ、ある時は1つ、実態を見せずに忍び寄る白い影。正義の影武者、科学忍者隊、その名をガッチャマン!」
が掲載されている。さらに、海外で販売されている英語吹替えの動画がアップされ、健が、
「we are gachaman!」
とイントロでセリフを言っている、といったことも示された。
いったいどうなっているのか。J-CASTニュースが10月3日、タツノコプロに話を聞いてみた。
タツノコプロは「ご自由な解釈でお楽しみいただければ・・・」
タツノコプロの担当者によれば、初めて放送された「科学忍者隊ガッチャマン」(1972年10月~1974年9月:フジテレビ系)のオリジナル設定では健一人が「ガッチャマン」で、ツイッターに書いた通りなのだそうだ。ただし、「II」に関しては主題歌にあるように「ガッチャマン」は「隊」の名称として使われた。「科学忍者隊ガッチャマンF」(1979年10月~1980年8月)以降は、「健」なのか「隊」なのかの定義づけはせずに制作しているという。というのも、各シリーズが制作された時代背景や状況によってアニメの制作意図、世界観を変えてきているからで、
「初めの設定はそうでありましたけれども、ご覧になられた時期等々により、みなさまのご自由な解釈でこれからもガッチャマンをお楽しみいただければと考えております」
と担当者は語った。