枝野幸男氏が2017年10月2日、東京都内で会見を開き、新党「立憲民主党」の設立を発表した。民進党の理念・政策を引き継ぎ、衆院選に臨む。
民進党は小池百合子氏が代表の「希望の党」と合流する予定だが、小池氏はいわゆるリベラル派を「排除する」との考え。一方で枝野氏は、一度は希望の党に合流しようとした民進党前議員であっても、「一緒にやりたいという声があれば、排除することなく加わってもらいたい」としている。
「民進党の理念・政策をブラッシュアップ」
民進党はこの衆院選で公認候補を擁立しない。枝野氏は「政策の方向性を期待し、応援してくれた皆さんに選択肢がない状況になってしまっている」と、新たな受け皿として立憲民主党を結党。「民進党の理念・政策をブラッシュアップしながら、国民の声にこたえる」とした。
結党の時点では枝野氏1人の政党だが、「呼びかけたら参加してもらえると内諾をもらった仲間が何人かいる」という。会見前の報道によると、赤松広隆・元衆院副議長、阿部知子・民進党副代表、長妻昭・元厚生労働相などが、枝野新党への合流に前向きな姿勢を示している。
合流の動きは立憲民主党でも、希望の党でもこれから活発になる。だが小池氏は、民進党との連携について「(リベラル派を)排除する。絞らせていただく」との方針。合流しようとしたが排除された、という民進党議員が今後現れるのは必至だ。
こうした流れを念頭に、会見では「希望の党に行った元民進党議員が、今後立憲民主党から出たいとなったら受け入れるか」との質問が出た。これに枝野氏は「これまで民進党のなかで、同じ綱領で共通の理念政策をもって、総選挙へ準備してきた仲間なら、一緒に戦えると思っている」とした上で、
「こうした方から一緒にやりたいという声があれば、どなたであれ排除することなく加わってもらいたい」
と、「排除」を否定した。また「残念ながら希望の党の理念・政策は、私たちが目指す方向性とは異なる」と、希望の党との違いを表明している。