単独過半数の233人擁立できるかは未知数
今回の衆院選では政権を獲得できないので小池氏は出馬しない、ともとれる発言だ。若狭氏は
「今回(政権を)目指さないと断言しているわけではない。候補者の数の問題」
とも述べて予防線を張ったが、単独過半数になる233人の候補者擁立の見通しについては
「資質のない人を誰でも候補者として擁立するわけにはいかないので、その辺はきちんと見極めなければ国民に対して失礼」
と述べるにとどめ、明言を避けた。
「小池人気」の維持には、今後大きく2つのハードルがありそうだ。読売新聞が9月28~29日に行った電話世論調査では、小池氏の「希望」代表就任の是非についても聞いている。この問いに対して「都知事を辞職して、衆議院選挙に立候補すべきだ」と答えた人は12%だったのに対して、「今のまま、希望の党の代表と都知事の兼務を続けるべきだ」が21%。最も多かったのが「都知事の仕事に専念すべきだ」で62%だった。
このような状態で仮に小池氏が衆院復帰を図れば世論からの逆風は確実だ。仮に衆院議員に復帰し、何らかの手段で世論からの支持を回復したとしても、その次の首班指名も小池氏にとってはハードルだ。前出の共同通信の第2回トレンド調査では、安倍氏と小池氏のどちらが次期首相にふさわしいか聞いたところ、安倍氏45.9%に対して小池氏33.0%。仮に小池氏が衆院選に出馬したとしても、このままでは「次期首相」としての期待感は薄いと言える。