2017年9月14日、インド初の高速鉄道の起工式が行なわれた。日本の新幹線技術を採用したプロジェクトで、インド訪問中の安倍晋三首相とインドのモディ首相が、そろってこの起工式に参列した。
インドのこのプロジェクトは、中国人をなんとも複雑な気持ちにさせる。
安倍首相に奪還されたプロジェクト
このプロジェクトの入札は数年前から行われ、主に中国と日本が競った。中国は当初、必ず獲得するという意志があり、しかもトップを走っていた。2015年、中国は率先して、インド高速鉄道プロジェクトのフィージビリティスタディに応札していたのである。だが、安倍首相のトップセールスと、利息わずか0.1%という優遇借款には対抗できず、最終的にモディ首相はこのプロジェクトを日本に渡した。
国際入札で中国を撃破できたことで、日本政府はインドネシアとタイの高速鉄道プロジェクト受注という一連の敗北の雪辱を果たし、快哉を叫んだ。
高速鉄道投資は巨額に上る。コストと収益を考慮すれば、一般に高速鉄道建設は開発水準の高い都市、旅客取扱量が十分に大きい路線を選んでテストをしてみるものだ。
その意味で、今回起工式が行われた「ムンバイ―アーメダバード」間の高速鉄道を見てみると、ムンバイはインドの金融、海運の中心なので理解できるが、アーメダバードには何があるというのだろう?