けもフレ騒動、キャラデザの吉崎観音に飛び火 「あんたもなんか喋れ」「お前ら落ち着くんだ」

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   人気アニメ「けものフレンズ」(けもフレ)のたつき監督降板騒動が、同作品のキャラクターデザインを担当した漫画家・吉崎観音(みね)氏に「飛び火」した。

   たつき監督の続投を求めるユーザーが、吉崎氏のツイッターアカウントに「あんたもなんか喋れ」などと八つ当たり。そして、ある「情報」で「黒幕説」が出回ると非難が殺到。ついに、吉崎氏をよく知るある監督が口を開いた。

  • 「けものフレンズ」の監督降板騒動が収まらない(画像はKADOKAWAのYouTubeチャンネル動画から)
    「けものフレンズ」の監督降板騒動が収まらない(画像はKADOKAWAのYouTubeチャンネル動画から)
  • 「けものフレンズ」の監督降板騒動が収まらない(画像はKADOKAWAのYouTubeチャンネル動画から)

「コメント出さないのはそういうことかと勘繰っちゃいますよ?」

   まずは2017年9月25日、たつき監督が投稿した「けものフレンズのアニメから外れる」というツイート。すでに発表されている次期アニメにも携わると思っていたファンは、説明と続投を求めた。しかし、たつき監督からは29日夕時点まで新たなツイートがない。

   そこでファンが押し寄せたのが、「けもフレ」のキャラクターや世界観のデザインを担当している吉崎氏のツイッター。最新(29日夕時点)の22日、21日のツイートにリプライが殺到した。

「あんたもなんか喋れ」
「たつき監督降板の真相を教えて下さいお願いします」
「コメント出さないのはそういうことかと勘繰っちゃいますよ?」

などと、八つ当たりともお願いともつかないツイートが続いた。

   27日未明には作品制作委員会「けものフレンズプロジェクト」が降板騒動についてコメントを発表。たつき監督が所属し、1期アニメ制作を担ったヤオヨロズ(東京都中野区)が「辞退したい」と申し出たため、次期アニメの「制作体制は一から模索」中だとした。

   この情報に納得のいかないファンは多かったようで、議論は再燃。同時に吉崎氏へのリプライもヒートアップした。

「今けものフレンズが壊れていますが、どう思っているのか言わないというのは卑怯だと思います」
「他人を蹴落として食うメシはうまいか?」

などと誹謗する言葉も少なくない。

「僕が不愉快な思いをしたことは一度もありません」

   さらに事態が動いたのが、28日午前のこと。ニュースサイト「デイリーニュースオンライン」に掲載された記事によって、ファンの動揺が一気に膨れ上がった。

   そこには「関係者」の談として「吉崎観音さんが『もうたつき監督には外れてほしい』と会議の席で明言してしまった」「吉崎さんがたつき監督への嫉妬を爆発させてしまった」など、吉崎氏がたつき監督はずしの「黒幕」のように書かれている。これを受け、記事を読んだとみられるユーザーが吉崎氏のツイッターに再び殺到した。

「失望しました。たつき監督、ヤオヨロズがヒットさせたけものフレンズを横取りしないで下さい」
「たつき監督を返せ」
「違いますよね?たつき監督とはフレンズを盛り上げる同士ですよね?」

   一方で記事内容を鵜呑みしないユーザーからは、

「お前ら落ち着くんだ!吉崎先生からの発表があるまで情報は正しいと限らない 仮にこれでたつき監督の印象を悪くしたら監督は戻ってこれなくなるぞ!」
「気にせずにこれからも頑張ってください!匿名組が何とかして見せます!」

などと鎮静化を図る声もあがっている。

   たつき監督との関係について、吉崎氏の過去のツイートをたどると一端が見える。

「ぼくとたつき監督だけだととっちらかって収集つかなくなるなーといつも思いますw そのくらいたつき監督とぼくは似てるなーと思います」(3月4日)
「ニコニコ動画ミリオン視聴達成!観てくれたみなさんありがとうございます!たつき監督&スタッフの皆さんおめでとうー!」(2月12日)

   こうした投稿を見る限りでは親しみを抱いているように感じられる。さらに、アニメ放送終了後の3月29日未明には、たつき監督のアカウントにリプライする形で

「たつき監督、ありがとうございました。最高のフィルムでした!」

と感謝していた。

   ファンが混乱する中、アニメ「ケロロ軍曹」で吉崎氏とタッグを組んだ佐藤順一監督がツイッターで9月28日、口を開いた。吉崎氏は同作の漫画原作者だ。

「『ケロロ』の時、吉崎先生はシナリオ打ち合わせにほぼ毎週でてくれてましたが、常に監督の意向を尊重し、僕が先生の意見を却下することも普通にありましたし説明すれば納得してくれて、僕が不愉快な思いをしたことは一度もありません」

   続く投稿で「事情通のような顔をして憶測でものを言う人多すぎませんかね...、しかも誰が悪いのかみたいな事ばっかり。作品をもっと盛り上げたいという思いがぶつかってもめる事だってよくある事なんだから」と、過熱する議論を諫めようとしていた。

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