「僕が不愉快な思いをしたことは一度もありません」
さらに事態が動いたのが、28日午前のこと。ニュースサイト「デイリーニュースオンライン」に掲載された記事によって、ファンの動揺が一気に膨れ上がった。
そこには「関係者」の談として「吉崎観音さんが『もうたつき監督には外れてほしい』と会議の席で明言してしまった」「吉崎さんがたつき監督への嫉妬を爆発させてしまった」など、吉崎氏がたつき監督はずしの「黒幕」のように書かれている。これを受け、記事を読んだとみられるユーザーが吉崎氏のツイッターに再び殺到した。
「失望しました。たつき監督、ヤオヨロズがヒットさせたけものフレンズを横取りしないで下さい」
「たつき監督を返せ」
「違いますよね?たつき監督とはフレンズを盛り上げる同士ですよね?」
一方で記事内容を鵜呑みしないユーザーからは、
「お前ら落ち着くんだ!吉崎先生からの発表があるまで情報は正しいと限らない 仮にこれでたつき監督の印象を悪くしたら監督は戻ってこれなくなるぞ!」
「気にせずにこれからも頑張ってください!匿名組が何とかして見せます!」
などと鎮静化を図る声もあがっている。
たつき監督との関係について、吉崎氏の過去のツイートをたどると一端が見える。
「ぼくとたつき監督だけだととっちらかって収集つかなくなるなーといつも思いますw そのくらいたつき監督とぼくは似てるなーと思います」(3月4日)
「ニコニコ動画ミリオン視聴達成!観てくれたみなさんありがとうございます!たつき監督&スタッフの皆さんおめでとうー!」(2月12日)
こうした投稿を見る限りでは親しみを抱いているように感じられる。さらに、アニメ放送終了後の3月29日未明には、たつき監督のアカウントにリプライする形で
「たつき監督、ありがとうございました。最高のフィルムでした!」
と感謝していた。
ファンが混乱する中、アニメ「ケロロ軍曹」で吉崎氏とタッグを組んだ佐藤順一監督がツイッターで9月28日、口を開いた。吉崎氏は同作の漫画原作者だ。
「『ケロロ』の時、吉崎先生はシナリオ打ち合わせにほぼ毎週でてくれてましたが、常に監督の意向を尊重し、僕が先生の意見を却下することも普通にありましたし説明すれば納得してくれて、僕が不愉快な思いをしたことは一度もありません」
続く投稿で「事情通のような顔をして憶測でものを言う人多すぎませんかね...、しかも誰が悪いのかみたいな事ばっかり。作品をもっと盛り上げたいという思いがぶつかってもめる事だってよくある事なんだから」と、過熱する議論を諫めようとしていた。