民進党の前原誠司代表が2017年9月28日夜の報道番組で、解散にともなう次期衆院選には「無所属で出る」と明言した。
前原氏の側近である同党の泉健太氏は、「前原氏の無所属立候補」報道が出た27日夜、これを「完全な誤報」とツイッターに投稿していた。それが前原氏自身の発言によって覆った形となり、28日深夜「本日段階で誤報ではなくなりました」として謝罪した。すると、泉氏のもとに集まったのは批判と同時に「同情」の声だった。
「本日段階で誤報ではなくなりました」
民進党は28日午後、党から候補者を擁立せず、希望者は小池百合子・東京都知事が代表の「希望の党」に公認申請すると決定。一方、前原氏自身は希望の党から出るか、無所属で出るかを「まだ決めていない」と述べていた。
しかし、同日夜の「NEWS23」(TBS系)にスタジオ生出演した前原氏は、
「先ほどは、希望の党の公認か無所属かを『まだ決めていない』と言ったが、私は無所属で出ると決めた。無所属で出る」
と自らの口で明言した。
前原氏がどこから出るか、については前日の27日夕以降、「無所属で」との報道が複数社から出た。これに対して、泉健太氏は「『前原代表、無所属で出馬』は完全な誤報です」と同日夜にツイート。「今、前原代表本人に確認しました」と確かな情報であることを強調していた。
それが上記「NEWS23」で覆ったため、泉氏は28日深夜にツイッターを更新。「今夜のニュース23で前原代表が無所属出馬と発言いたしました。前夜は、代表のその時点での発言を投稿いたしましたが、結果としては『完全誤報』と表現した内容が、本日段階で誤報ではなくなりました」とした上で、
「分かりにくい投稿となりましたことをお詫び申し上げます。申し訳ございませんでした」
と謝罪した。
「きちんと説明してください」「なんだかお気の毒です」
泉氏のツイートには「分かりにくいではなく、事実と違う、間違った投稿ですよね。欺瞞的な書き方だと思います」「どういうことかきちんと説明してください」「政治家の発言はそんなに軽いものなのだろうか? 単に混乱を招いただけ」など批判的なリプライが多く届いた。一方で、同時に多数集まったのは同情だった。
「なんだかお気の毒です」
「経緯が事実ならちょっと同情しちゃうよ...」
「本当に確認したのなら、泉さんに同情します」
「泉さんは前原に騙されたってことですね。はぁ。前原ってのは」
前原氏が「まだ決めていない」と発言してから「無所属で出る」と決断するまでは、わずか数時間。また、泉氏は民進党で前原グループに所属する、前原氏の「側近」。選挙地盤も同じ京都に持つ。こうした背景も相まってか、
「最低のトップで部下が不幸」
「上が悪いと下は苦労する」
「上司も上司なら、部下も部下だ」
と、前原氏へのバッシングとあわせる向きも少なくなかった。