もやし原料豆「高騰」で卸売業者が破産へ 「頼むから値上げしてくれ」の声すら

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   関西地区のもやし原料豆などの卸売業者、大西商事(神戸市中央区、大西仁社長)が「破産へ」と伝えられた。原料豆が高騰するも、販売価格へ転嫁ができず、採算性は低調に推移していたという。

   もやしを巡っては、もやし生産者団体が先日、窮状を訴える異例の文書を公表して注目を集めたこともあり、今回の「破産へ」報道を受け、ツイッターでは「ついに破産が出たか」「値上げしていいよね」といった反応も出ている。

  • もやし業界は厳しい(画像はイメージ)
    もやし業界は厳しい(画像はイメージ)
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原料豆は約3倍、もやし小売価格は約10%安く

   信用調査会社の東京商工リサーチは2017年9月26日、大西商事が13日までに破産手続きを同市内の弁護士(発表文では実名)へ一任した、と公表した。公表文の見出しは「もやし原料豆が高騰で破産へ」。負債額は約3億円。もやし原料豆などの原料価格が高値で推移する一方、販売価格への転嫁ができず、採算性は低調に推移していた、としている。得意先の経営破たんに伴う焦げ付きの発生、という要因も指摘している。

   もやし生産の現状については、もやし生産者協会(東京・足立区)が3月9日、「もやし生産者の窮状について」と題した文書を関係者に送り、それが一部マスコミに報じられ注目を集めた。同協会は3月15日、関連する文書を協会サイトでも公開。J-CASTニュースも「もやし業界『窮状』訴えに驚きの声~(3月18日)の記事を配信した。

   同協会が公表したデータによると、2005年に比べて、原料豆は約3倍に、人件費(最低賃金)は約20%上昇したが、もやし小売価格は約10%安くなっている。同協会は3月当時、「(もやし生産者は)体力を消耗しきっております」「2009年には全国で230社以上あった生産者は、現時点では130社を切っています。さらにこの状況を前に、廃業やむなしと判断する生産者情報も少なくありません」などとしていた。

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