連携か、分裂か、それとも解党か 民進党は「最終局面」迎えた

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   衆院解散を2017年9月28日に控え、野党連携の動きが加速している。離党者が相次ぐ民進党では、東京都の小池百合子知事が立ち上げた国政政党「希望の党」と小選挙区での競合を避けるための「解党論」が噴出。その一方で前原誠司代表は小池氏と会談。両党が比例区で統一名簿を作ったり、民進内の希望者は「希望の党」からの出馬を認めたりすることを念頭に連携する方向で合意したとみられる。前原氏は自由党の小沢一郎代表と会談したとの情報もあり、両党が合流する可能性も出てきた。

   前原氏は9月28日に開く両院議員総会で、こういった方針への理解を求めるとみられるが、「希望の党」とは原発や消費税などをめぐり政策面の隔たりがある上、民進党内には一度は袂を分かった小沢氏への反発も強く、方針がそのまま了承されるかは不透明。党分裂や解党に突き進む可能性もある。

  • 民進党は「最終局面」を迎えている
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小選挙区での競合避けるため「発展的解党」要求

   小池氏は9月25日、「希望の党」の立ち上げを発表。同党には細野豪志衆院議員、長島昭久衆院議員ら「民進離党組」らが多数参加。小池氏は同日の記者会見で、前原氏について「日本新党以来の知り合いで、コミュニケーションは取れる」としながらも、民進党との連携については「政策面の同意が必要」だとしていた。その直後の両者の会談で、急速に歩み寄った可能性もある。

   民進党の柚木道義衆院議員は27日午前に党本部を訪れ、「希望の党」など非自民との競合を避けるため、場合によっては「発展的解党」が必要だとする意見書を大島敦幹事長に手渡した。柚木氏は記者団に対して、玉木雄一郎、小川淳也両衆院議員も同様の考えだと説明。玉木氏は24日放送のフジテレビの報道番組「新報道2001」でも、民進党を解党した上で

「共産党以外の政党がひとつにまとまるべき」

などと主張していた。

「希望の党」、6点箇条書きの「綱領」だけだが...

   民進党の規約では、

「構成員の2分の1以上の出席により成立し、その議事は、行使された議決権の過半数をもって決する」

と定めている。「希望の党」は27日の結党大会で6点を箇条書きした「綱領」を発表しただけで、具体的な政策作りはこれから。「腰だめ」の段階で過半数の賛成が得られるかは不透明で、それでも前原氏が連携を強引に推し進めれば「離党ドミノ」に拍車がかかったり、解党への流れが加速したりする可能性もある。

   一方、大阪府の松井一郎知事(日本維新の会代表)は27日、「希望の党」との連携について「無理やりぶつかる必要はない」と述べ、小選挙区での候補者調整に含みを持たせた。

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