韓国で2018年2月に開かれる平昌五輪の公式サイトに載った世界地図に日本が描かれていないと、ネット上で物議を醸している。
平昌五輪をめぐっては2017年1月、公式サイトの会場情報に載った韓国の地図では、日本の竹島が「Dokdo」(独島)、日本海が「East Sea」(東海)と表記されていることが分かり、外務省が対応を要請した過去がある。
菅官房長官「早急な是正を申し入れた」
世界地図は、五輪の関連企画「ドリーム・プログラム」を紹介するページ内にある。
地図では、フィリピンや台湾が描かれているのにもかかわらず、日本だけすっぽり抜け落ちる形になっている。サイト上の説明によると、プログラムは、気候などの関係からウィンタースポーツを体験できない国や地域の青少年を招待し、体験する機会を与えるのが目的だ。2014年までの10年間で参加した人たちについて、ヨーロッパやアジアなどごとに人数を示すのに、地図が使われている。
地図がいつから掲載されているのか、日本がないのは、意図的なものなのか、単なるミスなのか、などは分かっていない。しかし、ネット掲示板やツイッターなどでは9月25日ごろから話題になり、「オリンピックでこれはひどい」「わざとでしょ?」「出なくていいって事か」「これで政府や日本五輪委が黙ってるようじゃ駄目だろう?」などと不満や疑問が次々に書き込まれている。
著名人も反応しており、高須クリニックの高須克弥院長(72)は、27日のツイッターで、「日本をなめとんのか! それなら韓国人だけでやれよ。日本人は行くな」などと怒りを露わにしていた。
菅義偉官房長官は、27日の会見で、記者から地図問題を聞かれ、「承知しています。今朝、スポーツ庁の方から在京韓国大使に指摘し、早急な是正を申し入れたところであります。引き続いて、これからもですね、しっかりと対応していきたい」と述べた。竹島などの表記についても、「極めて不適切であって、その都度、政府としては強く抗議をし、そこを是正するように求めている。政府としては、そこはしっかりやっていきたい」とした。
追記(2017年9月27日15時45分):平昌五輪公式サイト上の「ドリーム・プログラム」を紹介するページにあった世界地図は、新たに日本が描き込まれてサイトが更新されました。日本政府の申し入れを受けて、韓国側が対応したとみられています。