イヤホンからスタッフの声が...?
その直後、マイクに乗ったのが、冒頭の「モリカケ」という音声だ。映像を確認すると、星氏が冒頭から、右耳のイヤホンを外し、肩に引っ掛けるように垂らしていることがわかる。件の音声はこのイヤホンから漏れ、星氏のピンマイクに拾われたものとみられる。
この音声を受けてか、再び星氏は、「あとで、お時間あるので」と消費税から話を変えようとするが、首相は「ついでに言わせてください」とストップを無視して、さらに話を続ける。結局はひと段落したところで、映像が入り次の話題に移ったが、そのテーマはやはり「森友・加計」だった。なおこうした「音漏れ」は少なくとも番組内で3回確認され、いずれも直後にキャスターらが次の話題に移ろうとしている。はっきり聞き取れるのは「モリカケ」だけだが、いずれも進行をめぐる指示の可能性が高そうだ。
その後も、森友問題について一通り話し終え、「それとですね、加計問題について申し上げます」と安倍首相が話題を切り替えようとすると、今度は逆にキャスター側が話を続行する。安倍首相が「(森友問題は)司法の場において明らかになっていくことだろうと思いますし、また......」と言いかけると、駒田健吾アナウンサーが割って入り、昭恵夫人が自ら会見するべきでは、と問う。といった具合に、お互いがお互いの発言を食い合う流れがたびたび見られた。
一方、安倍首相の側も、国会で加計問題をめぐる野党やメディアの論調などを批判した加戸守行・前愛媛県知事らの名前を挙げ、「どうかそういうところも(テレビ局は)紹介していただきたい」「(加戸氏の証言も)誠意をもって報道していただきたい」と反撃している。