「卵かけご飯」は白身と黄身をわけるのがコツ
さて、中島さんの1日は「卵かけご飯」からスタートするが、プロ養鶏家オススメの美味しい卵かけご飯の作り方を教えてもらった。まずは卵の割り方にコツがある。普通は茶碗の縁(へり)など尖ったところで割りがちだか、平らな所で割るのがいいという。殻の破片が卵に入りにくいからだ。また、生卵をそのままご飯にかけるのではなく、次のようにする。
【美味しい卵かけご飯の作り方】
(1)たまごの卵黄と卵白を分ける。
(2)卵白を軽くかき混ぜてご飯にかけ、今度は勢いよくしっかりとかき混ぜる(ご飯が泡立つくらいに)。
(3)卵白が全体に行き渡ったら、ご飯の真ん中に卵黄を乗せて混ぜる。しょうゆをお好みの量かけてできあがり!
番組スタッフは思わず「うまい!こんな味初めて!」と叫んだ。ところで、卵の中にある小さな白いピロピロした「カラザ」(卵黄と卵白を結ぶひも)を取って捨てる人が多いが、食べた方がカラダにいいという。
白澤院長「カラザにはシアル酸が含まれていて、これはウイルスと結合して活性を抑える働きがあります。だから、風邪やインフルエンザの予防になるのです。ちなみに卵白と卵黄の栄養素にも違いがあります。卵白は脂質を含まないため低カロリーで、筋肉増加に最適なたんぱく質のアルブミンが豊富です。一方、卵黄は高血圧を予防改善するコリンや眼病の予防効果のある抗酸化物質のルテインを含んでいます。だから、卵は丸ごといただきましょう」
卵を食べる時、賞味期限が気になる人は多いだろう。東京家政大学の峯木眞知子教授がこう解説した。
峯木教授「卵は結構日持ちします。生卵は冷蔵保存で加熱調理が前提なら賞味期限を過ぎても1か月は大丈夫です。ただし、ゆで卵にすると日持ちは4、5日程度ですから注意してください」
また、ゆで卵にはむきやすい物と、むきにくい物があるが、いったい何が違うのか。
峯木教授「違いは卵の鮮度です。産みたての卵には二酸化炭素が多く含まれていて、時間が経つにつれ二酸化炭素が抜けていきます。産みたての卵をゆでると、二酸化炭素で膨張して殻に張り付き、むきづらくなります。一方、時間の経った卵はむきやすくなるばかりか、二酸化炭素が抜けることで古い卵はプリっとした食感になります。だから、意外なことですが、ゆで卵は賞味期限が迫った物がおいしくなるのです」