カギを握るのが商品戦略
誕生から11年を迎えるジーユーの道のりは平坦ではなかった。初めての大ヒットは2009年に発売した「990円ジーンズ」。しかしブームが終わり、「ユニクロの安価版」とみられたことで低迷した。その後、機能性を重視する肌着などベーシックな商品を中心とするユニクロに対し、流行品を次々と展開する「ファストファッション」路線を明確に打ち出し、低迷から脱却。2015年春には裾の広い「ガウチョパンツ」が大ヒットし、2016年8月期は売上高に当たる売上収益が前年同期比32.7%増の1878億円、営業利益は34.8%増の222億円と大幅な増収増益を達成した。店舗数は約350店舗と、国内ユニクロの4割を超えた。
しかし、ここへ来て再び消費者に飽きられかけている。カギを握るのが商品戦略だ。ジーユーは2016年3月、東京に加えロンドンにR&Dセンター(デザインセンター)を開設。最新のグローバルトレンド情報を収集・分析し、商品開発を行っている。
センターで開発した商品を次々と世に送り出し、最先端の店舗で楽しくお買い物――。そんな流れを作り出すことができるか、注目される。