小池都知事、国政新党の代表に就任 「また選挙終ったら『代表辞めます』ってオチ?」

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   東京都の小池百合子知事が2017年9月25日、都庁で会見を開き、新党「希望の党」立ち上げと、自身の代表就任を発表した。

   小池氏の周辺では、若狭勝氏や細野豪志氏が新党結成の議論を続けてきた。これに対し小池氏は「若狭さんや細野さんをはじめとして議論してきたが、リセットして私自身が立ち上げ、直接絡んでいく」と述べている。

  • 小池百合子知事(2017年7月撮影)
    小池百合子知事(2017年7月撮影)
  • 小池百合子知事(2017年7月撮影)

「国政で代弁する勢力を確保したい」

   現職の都知事である小池氏だが、「都政により磨きをかけ、スピード感をあげるために、国政に何らかの関与が必要」「国政で代弁する勢力を確保したい」との考えから、国政政党の結党に至ったと説明した。大きな理念として、「しがらみ」のない政治をあげている。

   衆議院の解散総選挙に向け「私の立場を明確にして勢いをつけていきたい」との狙いも述べた。候補者数や目標議席数の明言は避けたが、「候補者はすでに多くの人から手をあげてもらっている」「まったくの新人や、議会経験のある方々などがおり、全国各地で立候補してもらう形になると思う」などとした。

   また、「政権選択選挙なので、候補者は吟味して多数立てていきたい」とも述べたほか、選挙後の党運営について「どれくらいの勢力を確保できるか、与党になるか野党になるかまだわからないので、それを見てから決めていきたい」と、「与党」の言葉も使っており、相当数の候補者を擁立する可能性もある。

都民ファーストの会との「二足のわらじ」の影響は?

   小池氏は特別顧問として「都民ファーストの会」にも関わっている。「二足のわらじ」を履くことへの懸念については「その懸念はまったくあたらない」と否定。「顧問と代表とでシナジー効果を生んでいく」「都政に専念しているが、国政に壁がある。シナジー効果が生まれることで、都民がむしろプラスを感じられるようにしていく」と自信を見せた。また、都民ファは「現時点で地域政党」だとして、新党との合流を否定した。

   小池氏は都議選後の7月3日、二元代表制への懸念から、知事に専念するとして都民ファ代表を辞任した経緯がある。その小池氏が国政政党の代表になるということで、ツイッターでは「都議選の時と同様、選挙終わったら『代表やめます。次の代表は...』ってオチ?」「国政よりまず都政運営もしっかりお願いしますよ」と疑問の声もあがる。一方で「自民党ではない選択肢を創れるのかどうか、期待しています」と前向きに見るツイートも見られた。

   都議選で自民党の内田茂氏の後継として立候補し、落選した中村彩氏は25日、「都知事に専念するのは辞めたのか...。都民が舐められてて悲しいし怒り」とツイートした。

   政治評論家の伊藤惇夫氏は25日「直撃LIVE グッディ!」(フジテレビ系)で、「若狭氏と細野氏が表に出た政党では勢いがない。いずれは小池氏が出てくるシナリオはできていたのだろう」とした上で、小池氏が使った「リセット」の意味について「簡単に言うと、あなたたちは後ろにいなさい、私が前に出るから、という意味ではないか」と推測していた。

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