ツイッターでの炎上騒動が話題になった上西小百合衆院議員が2017年9月25日に記者会見し、次期衆院選に出馬しない意向を表明した。地盤とする大阪7区に野党統一候補として出馬する見通しが立たなくなり、「勝てない」と判断した。
今後の国政選挙で国会議員への復帰を目指すが、「テレビが嫌いなわけでもないですし、テレビ局に行くのも好きですから...」と、一時は否定していたタレント活動にも前向きな姿勢で、炎上が多発した情報発信のあり方についても「伝えないといけないことは伝えていく」と、方向性を変えるつもりはないようだ。
「小池新党」の勢いは大阪までは及ばない?
上西氏は12年12月の衆院選で、日本維新の会(当時)から大阪7区に出馬。小選挙区では落選したものの重複立候補していた比例近畿ブロックで復活当選。14年12月の衆院選でも同様に比例で復活当選したが、15年に上西氏が衆院本会議を無断欠席したとするトラブルをめぐり、維新の党を除籍(除名)処分になっていた。このため、無所属の上西氏にとって、今回の総選挙では比例復活の道は絶たれていた。
上西氏は会見冒頭、
「次期総選挙は野党共闘統一候補として現職の私が立つ、こういう気持ちでいたが、残念ながら本日までにその環境を整えることができなかった」
と説明。
「選挙になぜ出馬しないかと言えば、それは勝てないから。負けるから選挙に出ないということ。選挙というのは勝つために出るものであって、勝つ見込みがないのに、例えばにぎやかしであったり、そういう形で出馬するのは、私はいいことだとは思わない」
とした。
「勝つ」という意味では、東京都の小池百合子知事が立ち上げを表明したばかりの新党から出馬する可能性を指摘する質問も出たが、上西氏は
「私の地盤はあくまでも大阪7区。それを考えたときに勝てる政党を考えると、やはり小池新党の波が大阪まで来るのかどうなのか、を考えた」
などとして、新党の勢いは西日本には及ばないとの見方を示した。
今後は
「一度議席はお返しするが、これからも政治活動は続けていく」
ことを基本にするが、
「やっぱり私もテレビが嫌いなわけでもないですし、テレビ局に行くのも好きですから、タレント活動に近い活動をすることもあろうかと思う」
とメディアへの露出にも意欲を見せた。
「えっとね、私ね、橋下さんのやり方好きなんですよね」
ツイッターの「炎上路線」についても「受け取る側がどう判断するかの問題」だとしながら、
「私はこれからも一生政治家であり続けますから、伝えないといけないことは伝えていく。えっとね、私ね、橋下(徹)さんのやり方好きなんですよね。ちょっと過激なことを言って議論を引き出す。これによって問題点は明確になってくる」
と話し、情報発信の方向性は変えない考えだ。